ウッドサインショップで制作させて頂いている木製看板は屋外設置されることが多いようです。
屋外になると直射日光や雨による褪色、反り、割れ、腐りなどが心配されますが、これまではこの塗料で大丈夫だろうという推測のもとでの使用でした。
出来上がった看板は遠方に送ってしまうのでほとんど経年変化を観ることが出来ずにいて、なんとなくモヤモヤしたものがあり、やはり実際に経年変化を見た方が今後の為には絶対イイ!と思い、実験をしてみることにしました。
実は一年ほど前から始めていたのですが、なかなか記事に出来ずにいました^_^;
以下、2017年9月からスタートした塗料の耐久性実験です。
塗料耐久性実験開始 2017年9月2日
まずは、9月2日の全体の写真。
これまでの経験で、角の尖っているところから色落ちが始まるような感じでしたので、ピン角のものと、角を丸く削った木片を二つ用意して同じ塗料を塗ってどのくらい違いがあるのか検証です。
それと4本、金属の棒を刺していますが、切り文字を看板から浮かせて取り付ける場合に使う丸棒で、どの材質が良いのか、塗料によって雨だれや錆びの具合がどのようになるのかの検証です。
左から、ステンレス、アルミ、真鍮、鉄です。
ここからは、どんな塗料を実験しているのか左上から順にひとつずつ紹介していきます。
ガードラック ラテックス(マーロン)
ガードラック ラテックス(マーロン)
木製看板の全体を塗る防腐塗料で一番よく使うのが、「ガードラック ラテックス」です。
設置場所にもよりますが、雨と直射日光が当たるところに設置した場合、2~3年ほど経つと上面から色が落ちはじめてきます。同じガードラックでも、濃い色と明るめの色とで色の落ち方が違うのか検証します。
ガードラック ラテックス(ナチュラル)
ガードラック ラテックス(ナチュラル)
ガードラックラテックスの中でも一番明るい色です。白木に近い色ですが、少し黄色みがかっています。
屋外設置で白木に近い色でというご要望の時は、この色に濃い色を何色か混ぜて、より白木に近い色味にして塗ることも多いです。
水性キシラデコール(ウォルナット)
水性キシラデコール(ウォルナット)
以前使っていた屋外用の防腐塗料です。ある時期から仕様が変わったのか、以前よりも艶が出るようになったので、艶消しが好きな私としてはだんだん使わなくなりました。
使い切らずに残っていたので、ガードラックとどちらが耐久性がいいのか参考に実験してみます。
オイルステイン
たまに、オイルステインで仕上げてくださいというご要望があります。
オイルステインは屋内用の着色料で、防腐や防カビ剤などは入っておらず、屋外で使うのはあまり意味がないと思います。
雨や直射日光が当たる屋外で使用した場合こうなりますよという実例としての実験です。
キシラデコール コンゾラン(ウォルナット)
キシラデコール コンゾラン(ウォルナット)
看板全体に塗ったり、文字やロゴ部分だけを塗ったりする、木目が隠れる塗りつぶしタイプの高耐久ペンキになります。
塗った後も少し弾力があり、木の収縮に追従するようで、かなりの耐久性があります。
この塗料がダントツのお気に入りなんですが、ペンキタイプという事で塗りつぶしなんですね。せっかくの木目が隠れてしまうんです。この塗料で半透明があれば最高なんですが・・・。
油性スーパーコート(ホワイト)
油性スーパーコート(ホワイト)
コンゾランを塗ると、木の素性によって中からアク(ヤニ)がしみ出してきて、色が変色することがあります。これまでアク止め剤を幾つも試してみたんですが、効果が曖昧で塗った後に白い粉が吹いたりすることもあり困っていたんですが、塗装屋さんから油性のペンキを塗るといいよと教えてもらい、試したところピタッと止まるようになりました。
この塗料も耐久性がどんなものが検証です。塗装屋さんありがとうございます~(^^)/
ヤニ留め、変色予防にお勧めです。
油性スーパーコート(ホワイト)とコンゾラン
油性スーパーコート(ホワイト)とコンゾラン
スーパーコートの上からコンゾランを塗っています。
油性と水性なので密着度がどのくらいなのか、もしかしたら上塗りしたコンゾランがペロッと剥がれたりしないか、ちょっと気になったので検証します。
ローズガーデンカラーズ
ローズガーデンカラーズ
ガーデンカラーという位なので屋外用なんだと思うんですが、ホームセンターのコメリに売っていて、艶消し具合がいい感じだったので、使えないかと検証。
ウッドスキンコート
ウッドスキンコート
白木のままで屋外に設置をしたいというご要望も多くあります。
これまでもいろんな塗料を使ってみましたが、クリア塗料は屋外では半年ほどでパリパリと剥がれてきて使い物になりません。屋内使用の看板だと、とてもいい仕事をしてくれるんですけどね。
しかし、この塗料については革新的な感じで期待が持てます。ただ、お値段がですね(^^;
オスモ 外装用クリアープラス
オスモ 外装用クリアープラス
自然塗料のオスモのクリアです。これも大革命らしくどんなものか検証です。
3分艶な感じですがいい感じです。かなり粘りがあり塗りにくいです。それと、これもお値段が・・・。
ラッカークリアスプレー
ラッカークリアスプレー
屋内使用の木製看板に使っていましたが、屋外ではどんな感じになるのか検証です。
艶消し具合はこの塗料が一番自然で好みなんですけどね。
ターナー ミルクペイント
ターナー ミルクペイント
雰囲気のある屋内用のペンキになります。屋内用は屋外でどのくらい耐久性があるか検証します。
無塗装
無塗装の場合、半年ほどでグレーに変色していきますが、それはそれでいい雰囲気で割と好きな感じです。
改めて、防腐塗料を塗らないとどうなっていくか検証ですね。
この後にいくつかサンプルを増やして検証していますので、また後日ブログアップしますね\(^o^)/